起立時に身体や脳への血流が低下する病気です
起立性調節障害は、自律神経の働きが悪くなり、起立時に身体や脳への血流が低下する病気です。
めずらしい病気でなく、小学校高学年から多くなり、中学生で急増、高校生にかけてみられます。朝起きるのがつらい、全身倦怠感が強い、頭痛、腹痛などの症状が午前中に強く、午後からは体調が回復し、夜は元気になり、目がさえて寝つきが悪いこともあります。
症状から起立性調節障害(OD)が疑われる場合は、OD用自動血圧計を用いて新起立試験を行います。この検査で血圧回復時間や経時的に血圧、脈拍を測定し、起立性調節障害のタイプや重症度を調べます。治療は、日常生活でできる工夫に取り組み、必要な場合はお薬を処方します。
日常生活はできているような軽症の方では、治療により2〜3ヶ月で改善のきざしがみえますが、午前中に起きられず、学校を長期欠席するような重症の方では、2~3年以上かかることがあります。